カーボンニュートラルニュース vol.93

(2026.08.13)


オリオン機械が水素の利活用として
水素ろう付の本格運用を開始
「つくる」と「つかう」を同一工場内で
完結させる地産地消モデルも

コロンブス2608
工場に設置された省エネ型水素供給システム

 オリオン機械㈱は須坂インター工場において、屋根に設置した太陽光パネルで発電した電力をもとにグリーン水素を製造し、さらに工場内で行う冷媒配管の溶接(ろう付)作業に水素との混合ガスを用いてCO₂排出量を削減する取り組みをはじめた。

 オリオン機械㈱によれば、ろう付作業はこれまで100㌫プロパンガスを使用してきたが、燃焼時に酸素と結びつくことで多くのCO₂を発生していた。CO₂削減のために、水素ガスだけの水素専焼に置き換えてみたところ、火炎の色が薄くなり作業がしづらくなるという難点があった。そこで、水素ガスにプロピレン系ガスを2割程度加えた混合ガスを用いたところ、従来と同等の青色の火炎が保たれることが判明。その際、水素ろう付の機材は混合水素ガスの生成に必要な混合機以外は、従来のホースやトーチをそのまま利用することができた、という。その後、水素ろう付で使用する混合ガスについても見直しを行い、従来のプロピレン系ガスからプロパンガスへ変更、あわせて水素の使用比率を約80㌫から90㌫へ引き上げることで、燃焼の最適化をはかるとともに、水素利活用によるCO₂排出量削減効果をさらに高めた。

 こうして水素の製造からその消費までをひとつの工場内で完結させるという水素の地産地消モデルとなった。この取り組みを広くPRし、水素製造の水電解装置をはじめ、ヒートポンプや水素ボンベなどをワンパッケージにした省エネ型P2Gシステムの実証実験を続けている。

コロンブス2608
冷媒配管ろう付作業の様子