カーボンニュートラルニュース vol.88
(2026.07.17)
山口県の水素関連開発事業で採択
地元企業4社が対象、「水素先進県」
実現加速目指す
山口県は、令和8年度(2026年度)「『水素先進県』実現加速化事業(部材開発等推進) 補助金において、中小企業を含む県内の事業者から提案された4件を採択した。
本事業は水素関連製品の部材開発などに対して支援を行うことにより、水素関連産業への県内中小企業の参入を促進するとともに、水素関連製品の高性能化や製造コスト削減による製品競争力の向上を図ることを目的としている。令和5年度(2023年度)から開始され、これまでのべ18社の県内企業が採択を受けてきた。宇部・山陽小野田地域コンビナート、周南地域コンビナート、岩国・大竹地域コンビナートなど大型コンビナートが県下に立地する山口県は、化学工場の苛性ソーダ製造由来の水素が年間約1,500万ノルマル立方㍍も未利用(未利用水素の量としては国内都道府県別で最多と言われている)のままとなっている。高度な化学プロセスを経て副生される水素であり水素純度もおしなべて高いことから、良好な水素供給ポテンシャルを有すると言える山口県において、本事業により水素関連産業の裾野を拡大させ「水素先進県」実現を図る。
補助率は必要全経費額の2/3以内で、補助限度額は500万円。最長2年間事業継続が可能になっている。
【採択者名と採択事業名・事業内容一覧】
①㈱まるわステンレス工業(下関市)「最新溶接機と熟練技能の融合による『歪み最小化』技術の確立と水素関連分野への参入」…ファイバーレーザー溶接機と熟練技能の融合による高精度な水素燃料電池筐体パネル製造体制の構築
②㈱テクノウェル(光市)「水素化マグネシウムを使った水素発生装置の実用化開発
…燃料電池発電や水素調理器等の実用化に向けた、水素化マグネシウムを使用した連続運転可能な水素発生装置の開発
③㈱周南プレーティング(周南市)「副生水素を用いる過酷な化学反応場で使用する多機能部材の開発
…高温・腐食・還元性雰囲気となる化学反応場で使用する部材に対する新たな表面処理技術の確立
④長州産業㈱(山陽小野田市)「水電解装置の開発」
…パッケージ型オンサイト水素ステーション等で使用する水素発生に係る設備の自社開発による、システムのコストダウン