カーボンニュートラルニュース vol.69

(2026.02.25)


あらたなエネルギー産業を創出するための
「静岡県創エネ・畜エネ技術開発推進協議会」
SBHを利用した水素船の実証試験などを進行中


 静岡県は再生可能エネルギーの導入促進とともに、県内企業が持つ技術力を生かしエネルギーを軸とした次世代産業を創出する目的で、2018年7月に、産官学金の連携による「静岡県創エネ・畜エネ技術開発推進協議会」を設立した。

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協議会のスキーム図。ネットワークづくりから段階を踏んで事業化・製品化を目指す

 専門家を招いての勉強会や関連施設の視察会のほかに、コーディネーターによるビジネスマッチング支援などが行われている。2022年7月には協議会のなかに「水素部会」、2025年7月には「次世代型太陽電池部会」の専門部会も設けられている。令和8年1月31日現在、協議会の参加会員数は288社・団体、水素部会105社・団体、次世代型太陽電池部会55社・団体となっている。入会費と参加費は無料。

 企業間の交流・連携がすすんだ「研究テーマ別ワーキング活動」は現在、「様々なエネルギー分野において、18の活動が実施中」(県エネルギー政策課)で、事業化・製品化に向けて熟度が高まったワーキンググループに対しては補助金が支給される仕組みになっている。

 水素関連のワーキング活動で注目されるものとしては、「SBH(水素化ホウ素ナトリウム)を活用した水素船の実用化に関する技術開発」があげられる。昨年から補助金も支給されている取り組みで、実施企業は三協テクノ㈱、㈱赤阪鐵工所、日本軽金属㈱。

 加水分解すると水素を発生するSBHは粉末状で可搬性が高く保管も簡単というメリットがあるが、水素発生量の調整など課題も残されている。高圧ガスの規制がある港湾でも取り扱えるように技術開発がすすめられているところで、船上でSBHから水素をつくりながら運航する水素船の実現が最終目標となる。

 そのほかにも独自技術を活かしたさまざまなワーキング活動があり、「近い将来に、協議会から静岡発の新しい製品や事業が生まれることを期待している」(同上)とのこと。