カーボンニュートラルニュース vol.60
(2025.11.05)
自動車産業界の脱炭素化、
デジタル化の現状は?
広島市がサプライヤー
500社にアンケート
自動車産業の盛んな広島広域都市圏の自動車関連企業などでつくる自動車産業経営者会(事務局広島市)は今年、圏域内の自動車関連サプライヤー約500社を対象に脱炭素化、デジタル化の取り組み状況を尋ねるアンケートを実施した。
アンケートは2022年度から毎年1回ずつ行い、今回で4回目。約100社から回答があり、集計結果をまとめ、現状と課題について傾向を分析する。
広島市によると、3回目にあたる昨年の結果は脱炭素化の取り組みについて「すでに取り組んでいる」「取り組む予定がある」と答えた企業は全体の約7割で、具体的には空調などの省エネ設備、太陽光などの再生可能エネルギー設備の導入をあげた。
デジタル化では「すでに取り組んでいる」「取り組む予定がある」が約8割で、工程管理などの生産領域、給与計算などの人事労務領域を中心にすすめているとあった。一方で社内でもっともITに精通している社員でも企業が求める人材像とはギャップがあることが浮かび上がった。
広島市は経営者会のほか、企業にアドバイザーを派遣し、経営、技術面で支援している。今回のアンケートについて市は「結果を踏まえ、国や県の支援では足りない領域を補完するかたちで自動車産業を支援したい」と話す。