カーボンニュートラルニュース vol.50

(2025.09.04)


三井E & Sが港湾ターミナル内での
水素安定供給に向けてモジュール化や
同時並列充填などを調査


 ㈱三井E&Sは港湾コンテナターミナル内に水素を動力源としたフォークリフトや大型クレーンなどを広く普及させることを目指して、大量の水素燃料を効率的に各水素燃料機器へ充填することを可能とする独自システムの開発「水素を燃料とする荷役機器に向けた水素充填システムに関する調査研究事業」(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構・NEDOの「水素社会構築技術開発事業/地域水素利活用技術開発」の採択事業)に取り組んでいる。

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水素コンバージョンエンジンを用いた環境対応バスのイメージ-1
 圧縮機や蓄圧器、ディスペンサ―などの水素を充填するための機器をコンテナサイズにモジュール化する技術と、複数台の荷役機器へ同時並列で水素充填することを可能にする制御技術の開発が要。その際、水素燃料機器の普及に合わせて拡張できることが特徴。「コンテナターミナルでの水素利用の課題は水素調達価格と水素安定供給があげられる。とりわけ荷役機械が停止すると荷役作業も停止し莫大な損失が発生することになる。

 調査を進めている今回のシステム開発は水素の安定供給という課題を解決するためのソリューションになる」(三井E&S成長事業推進事業部マーケティング部)とのこと。事業期間は25年度の1年間。調査事業であるため実機製作・実証は行わないが、調査結果を踏まえて今後の方針を検討するという。

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水素コンバージョンエンジンを用いた環境対応バスのイメージ-2