カーボンニュートラルニュース vol.26
(2025.05.26)
横浜港の脱炭素化を推進!!
横浜市が船舶燃料の
温室効果ガス排出削減に取り組む

神奈川県横浜市は3月、横浜港の脱炭素化を目指す横浜港港湾脱炭素化推進計画を公表した。この計画は国土交通省が国内の港湾を対象に温室効果ガス排出量を実質ゼロにするカーボンニュートラルポート(CNP)事業のひとつ。横浜港の特色を生かした取り組みとして、CO₂排出量の少ない次世代船舶燃料(水素、アンモニア、メタノールなど)の普及促進や停泊中に必要な電力を供給する陸上電力供給設備の整備があげられる。
ほかにも、市は脱炭素のための金融支援スキーム「横浜港CNPサステナブルファイナンス(SF)・フレームワーク」を策定した。これは、大企業のみならず中堅・中小企業も、脱炭素をすすめるための資金調達がしやすくなるという仕組み。計画に位置づけられた取り組みであれば、民間企業などは自社での全体計画書(フレームワーク)の作成が不要になる。このほどこの制度の適用第1号として、川崎汽船のグループ会社である㈱ダイトーコーポレーション(東京)が電動タグボートの建造費として9.5億円を調達した。
横浜港ではまた、東京湾の沖合に建設される予定の浮体式洋上風力発電設備で生み出される電力の受け入れ拠点となる構想もすすめている。市は「CNP事業のトップランナーというありがたい評価を得ている。2050年のカーボンニュートラルの実現に向けて、引きつづき横浜港のプレゼンスを高めることができるような取り組みをすすめていく」と意気込んでいる。