カーボンニュートラルニュース
(2025.04.10)
万博期間中、週3日ペースで
水素燃料電池船「まほろば」が運航
水素燃料電池船の旅客運航は国内初

大阪・関西万博期間中、ユニバーサルシティ(UCP)と大阪・関西万博会場のある夢洲間(中之島GATEサウスピア発着便も準備中)で、岩谷産業㈱などが建造した水素燃料電池船「まほろば」が運航される。毎週火・金・土に1日4往復する予定で、運航時間は片道約30分、乗船予約もはじまっている。最大定員は150人、水素燃料電池船による国内初の旅客運航となる。
「まほろば」は2021年に国立研究開発法人産業技術総合開発機構(NEDO)の助成事業に採択され、「商用運航の実現を可能とする水素燃料電池船とエネルギー供給システムの開発・実証」をテーマに開発がすすめられてきた。燃料の水素と空気中の酸素を化学反応させる「燃料電池」の電気エネルギーと「プラグイン電力」のハイブリッド動力で運航。運航中に排出されるのは水のみ、CO₂や環境負荷物質は一切排出しないことが最大の特徴となる。また、においや音、振動も非常に少なく快適な乗り心地だという。
約140㌔㌘の水素を充填できるタンクを搭載しており、燃料の水素は、福井県の原子力発電所で発電された電力を使用して製造した水素の一部が使用される予定。また、万博期間中、「『動くパビリオン』としての特別体験を提供するとともに、水素エネルギーの魅力を世界に発信することを目指す」(岩谷産業広報部)ことになる。なお、万博終了後の運用については現在検討中だという。
