カーボンニュートラルニュース
(2025.02.06)
東京ビッグサイトで
「第16回EV・HV・FCV技術展」が開催
全国から独自技術を持つ100社以上の企業が集結
1月22日(水)から24日(金)まで、東京ビッグサイト(東京都江東区)で世界最大級のクルマの先端技術展「オートモーティブワールド2025」が開催された。そのなかで「第16回EV・HV・FCV技術展」も開かれ、電気自動車(EV)や燃料電池車(FCV)の中枢であるモータ・インバータ、二次電池などに関する加工技術や部品製造、検査システムなどの中堅・中小メーカー100社以上が出展し、活発な商談が行われた。
とくに今後のFCVの普及拡大を見据え、各社とも独自技術をFCV向けに活用できることをアピールしていた。たとえば加工・部品製造では、自動車の摩擦材や摩擦機能部品の開発・製造・販売を行う北海道千歳市の㈱ダイナックス、自動車用鋳鉄部品のティア1(1次請け)メーカーである三重県いなべ市の西岡可鍛工業㈱、モーターコアや金属セパレーターなど精密部品を製造する神奈川県厚木市のファインツール・ジャパン㈱、コイルばね・板ばねなどを製造する京都府京都市のマルホ発條工業㈱などがFCVにも対応可能であることを強調。東京・瑞穂町の東成エレクトロビーム㈱は、電子ビーム溶接による高精度加工やレーザー光を照射してFCVの精密部品などの汚れを除去するレーザクリーニングを提案。静岡県静岡市の日本ケミカル工業㈱もアルミや樹脂などさまざまな部品の清浄サービスやクリーナーをPRしていた。また、東京・立川市の日本電磁測器㈱はモーターの着磁(モーターに使う磁性素材を磁化する工程)から非破壊検査、含侵加工(コイルなどにワニスを含浸させ電気絶縁層・冷却効率を向上させる工程)技術などを展示していた。
FCV開発の波が中堅・中小メーカーにも広がっていることを実感させられた。政府は2030年にFCVを80万台普及させる目標を掲げるが、現状ではまだ7000台程度(23年)、これからの拡がりを確認できる展示会だった。
